こちら英国JOHN ORAM氏設計のハードウェア機材を2機種導入。写真上段がステレオEQ、Hi-Def 35 Limited Edition、下段がステレオコンプレッサーSonicomp 2です。どちらもマスタリングにも使える程のクオリティを持った名器です。
Hi-Def 35は6バンドLow Sweep, Low Shelf, Low mid, High Mid, High Shelf, High Sweepに加えて、上下のLow cut, High Cutまであるので、狙った音をどこまでも追い込んでいける作りになっています。基本的に録りの補正に使う用途なのですが、ついつい隣のノブを触ってみたりついでに大きく回してみても、それが美味しい味付けになってしまうくらい楽しいEQです。
Sonicompの方は、オプティカルとVCAという全く違う2種類の減衰方式を同時に使うことができるという類稀なコンプレッサー。弊スタジオではオプティカル → VCAというセッティングにしてモノラル収録で使っていますが、とても自然で扱いやすいサウンドに仕上げてくれます。パネルのフォントが丸っこかったりOramロゴの中のLEDが黄色と青の色違いになってたりして、質実剛健な業務機器の中では珍しいキュートさがありますね。
Neumann V402も2chのマイクプリアンプ。プリアンプとはマイクが拾った音を大きくして耳に届く音量に合わせる機械なのですが、電気的な変調を加える過程で必ず音質は変化してしまいます。
レコーディングには、この過程を積極的な音づくりに活かす場合と、できるだけ小さい変化にとどめたい場合の両方がありまして、このV402は小さい変化のまま音楽的に聴かせる名手という感じです。ゴールドパネルに赤ラインというどこかラグジュアリー感を醸し出す異質さにノイマンの本気を感じます。